マーガレット・ホワイティングさんは、作曲家リチャード・ホワイティングの娘さんなのだそうです。しかしこの作品ではお父様の曲は歌わずに、ハンク・ウイリアムスの曲を中心に歌っております。
ハンク・ウイリアムスと言えば現代カントリー・ソングの父という存在らしいのですが、マーガレットさんは例えば『your cheatin' heart』という曲を取り上げています。カントリーの匂いが漂うメロディーですが、マーガレットさんはアメリカン・ポップスの優雅な雰囲気を漂わせながら、優しい声で包み込むように歌っております。この曲に続くのは同様にウイリアムス作の『half as much』で、この曲でも同様のマーガレットさんであります。
ジャズらしさはありませんが、この時代のアメリカン・ポップスの真髄と言えるものと感じました。