コルピックス・レーベルでの諸作で名声を確固たるものにしたニーナは、1964年にオランダのフィリップスと新たに契約しました。封入されている解説で高田氏が、その契約に至る背景を紹介しております。何でも彼女の歌に惚れ込んだフィリップスの社長(?)から、口説き落とされたとのこと。
さてこの盤、実に不親切な事に、コンサートの場所がNYとしかクレジットされておりません。
ニーナが世間から注目されるきっかけとなった「アイ・ラヴズ・ユー、ポーギー」から始まったコンサートは、その後に怨念が深く感じさせる曲が続き、少し重い気分。その後には、観衆との掛け合いで盛り上げていく曲が続くが、再生装置で聴いていると、少し疎外感。最後には、ニーナを口説いたフィリップスの社長のお気に入りの「ミシシッピ・ガッダム」で会場を盛り上げて終わってます。
コルピックスのライブ盤を4枚紹介してきたのですが、それらに比べると、ニーナにかなりの余裕が感じられます。しかし僕には、ニーナの真摯さが薄らいだ感じがします。