2004年8月16日掲載
George Robert      “inspiration"
TCB原盤                1999年4月録音

 レマン湖北岸のほぼ中央部に位置するローザンヌでの、ライブ録音です。メンバーは、ケニー・バロン(p),ルーファス・リード(b),ケニー・ワシントン(d)で、クァルテット編成です。

 さて、ロバートの良い演奏条件だと勝手に決め付けた、共演者に大物がいる事とライブであることを、この盤は見事にクリアーしていることになりますね。

20040816

 まぁ「Feat. Mr.Clark Terry」から9年も経過しているのだから、ロバートの演奏に余裕が溢れている。奥行きが広まっている。このパターンを辿ると枯れた演奏に走る奏者もいるが、ロバートは、ハード・バップの熱さを維持し続けているのがお見事。「Soul Eyes」(2004/4/19)でも演奏することになるロバート作の「blues for C.T.」や「cannonization」も演奏されており、その比較も楽しめます。

 リードとワシントンが気持ちよくリズムを固める中で、軽快なバロンのピアノから時折刺激的なフレーズが飛び出していて、バロンの絶好調さも存分味わえる内容。「Live At Bradley's」で聴かせた好調さを維持しているバロンには、お見事の一言。

 そんなバロンとロバートがデュオで演奏しているのが「you don't know what love is」です。インスピレーション湧き溢れる、大ベテランと中堅ミュージュシャンの快演になっております。

 さてこれで掲示板で紹介して頂いたジョージ・ロバートに関して、5枚の作品を入手したことになります。TCB録音はまだ1枚未入荷のがあるのですが、他の作品も注文することにしましょう。