シルバノ・バザンというピアニストはスイスで活動しており、この作品が3枚目になるそうです。同メンバーでのピアノ・トリオで活動しておりますので、全11曲で息の合った演奏が期待出来るでしょう。
で、僕の購入理由は、ジョージ・ロバートの参加。4曲参加しております。
熱きハード・バッパーのピアニストに出会った嬉しさで、笑みがこぼれてしまう作品だ。綺麗なピアノや考え込んだピアノが多い現状では、これは快挙である。勢い良く爽快なピアノ・トリオ作品は、実に気持ちの良いものだ。
1曲目の「dear old stockholm」の、ドライブ感は最高のものだ。パウエルのそれに匹敵すると言うのは言い過ぎであるが、兎に角気持ち良い演奏なのだ。「what is this thing called love」は、ガーランドに負けていないね。
そしてロバートのアルトは、これまた豪快に飛ばしているが、ロバートは客演した際のマナーを知っている。自分の実力を存分に発揮しながらさっと引くところは、お見事である。バザンとロバートのスイス・コンビだけによる「moonlight in vermont」も良い出来だし、B.Ogay作の「Lenerenny」という佳曲も用意されており、聴き応え十分の作品である。