結構話題になった作品だと記憶しておりますが、アベさんの作品は初買いになります。ピアニストのアベさんは、恐らくはスペイン出身の人です。と言っても、スペインのレーベルからの発売なので、そう思っただけですがね。ペットとテナー・サックス入りのクィンテット編成の作品で、曲によってはギターが参加しております。
バラバラのようで、方向性はまとまっているクィンテット。ペットの chris kase の重い音色は、なかなか面白かったです。アップ・テンポの曲が多いのですが、散漫な印象が残ってしまいます。その中で、スローの『raina da luz』とミドル・テンポの『traurig』が、4・5曲目と続く展開が、この作品の聴き所でしょう。リーダーのアベの演奏がもっと前に出ていたなら、しまった印象が得られたかもしれません。