この時期のガーランドはマイルス黄金クィンテットに所属しており、この録音の6日前にもマイルスやコルトレーンと熱演を行っておりました。チェンバースとテイラーと吹き込んだ、ピアノ・トリオの名盤でございます。
ガーランドの魅力は、さり気なさにあると思う。このさり気なさから生まれる音楽に、聴き易さに加えてプラスαの楽しみをみんな感じているのではなかろうか。
「please send me someone to love」は、ジャズの世界ではジーン・アモンズやエディ・ロックジョー・デイヴィスなどのソウルフルな方々が快演を残しており、またブルース界でも取り上げられる曲であり、ジャズ界の白人や歌手には取り上げられない作品だとか。
そんな曲をガーランドは、さり気なく小粋に演奏しているのだ。「こんな風に演奏すれば、みなさんでも楽しめますよ」って、語りかけているようにね。