ジャズ・ミュージュシャンの演奏形態の理想はウィズ・ストリングスかオーケストラなのかと考えてしまう例は、ジャズ界に多くある。僕が一般リスナーの標準形とは言わないが、多くの聴き手はやはりコンボでじっくり聴きたいと思っているのではないかな。
イギリスを代表するテナー奏者であるタビー・ヘイズに関しては、その20歳台前半の演奏をこのコーナーで4枚取上げました。そのヘイズが31歳になり、名声を得た時期に吹き込んだのが今日取上げる作品であり、オーケストラ物です。タイトル曲以外はスタンダードが並んでいます。
やはりコンボで聴きたかったと思いながら、以前のヘイズのオーケストラ演奏よりも聴かせ所を抑えているアレンジに感心し、10年の歳月を感じました。各メンバーのソロを素敵に聴かせる「マイルストーンズ」が、気に入った次第です。