1980年代の入魂バラッドのファラオは何枚か持っているが、ミニ・コルトレーンと勝手に思っている1960年代ファラオは、確かESPのを1枚持っているだけ。まぁ、もう1枚ぐらい買うかの気持ちで手にしたこの盤は、ソニー・シャーロック(g)が参加しておりグチャグチャが想像されて棚に戻しかけたんだ。しかしデイブ・バレル(p)が参加しておる。揺れ動く気持ちの中で結局は購入した次第です。
1曲目は16分を超える「upper egypt & lower egypt」、ピアノとパーカッションで始まるんだ。そこにドラムと琵琶法師のようなギターが加わって盛り上がる。開始から3分目で盛り上りが一段落し主役登場、と思いきや主役無しでまた盛り上り始める。
4分目でまた盛り上りが一段落したのですが、ベース・ソロ。
5分22秒目で漸く主役のファラオ登場。フルートを吹いており、実に雅。8分前には主役退き、ドラムとベースの掛け合い。ギターも入ってリズミカルに盛り上っていくが、一向に主役登場せず。
12分22秒目にテナー・ブローで再び登場した主役ファラオは、このままラストまで飛ばすだろうと感じていた。しかし、14分30秒でファラオの演奏は終わり、お祈りスキャットをかまし始めたんだ。
16分中4分33秒の主役演奏は無いだろうとブツブツいいながら、2曲目のタイトルを見たら「ジャパン」、これは危ない、変な思いこみでなければいいのに。演奏が始まってみれば、京劇。または沖縄。
半年前にファラオはコルトレーン・グループとして来日していたのだが、ステージ外では何をしていたんだろうな。呼び屋がセットした席で芸者とハシャギまくっていただけなのかな。まぁ、それはそれで男として理解出来るけどね。
半ば飽きれて最後の15分の組曲を迎えたのですが、神懸りコルトレーンをライトにしたもの。
まぁ、こんな作品です。