セリア・ネルガードと、彼女の名前は発音するらしい。「at first light」をかつて取上げたのですが、「ひょっとしたら大物になるかも」などと僕は書いてしまっていた。既に大物だったのだな。
日本での発売元のwebページから彼女についての記述を抜粋しますと、
「ノルウェー生まれ。16歳のときノルウェーのジャズ・フェスティバルで、ジャコ・パストリアス・バンドとヴォーカリストとして共演、センセーションを巻き起こし、一躍スカンジナビア注目の新人シンガーとなる。
その才能に感動したパット・メセニーが、著名なプロデューサーであるリチャード・ナイルズにセリアを紹介し、EMI傘下のLifetimeレコードと契約する。90年のデビュー・シングル「やさしい光につつまれて/Tell Me Where You're Going」はイギリス,ヨーロッパ,日本で大ヒット。パット・メセニーが参加した同名のアルバムもヒットし、スカンジナビアのみならずヨーロッパを代表するシンガーとなった。
91年にはA-Haのモートン・ハルケットとのデュエットを含むセカンド・アルバム『クワイエット・プレイス/Silje』をリリース。93年にはジャズを中心にカントリー&ウェスタンの要素も取り入れたサード『Cow On The Highway』をリリース。3作の英語アルバムの後、セリアはノルウェーへ戻り、母国語によるアルバムを自らのプロデュースで2作リリース。
99年12月セリアはアメリカ・ソングライター・コンテストで優秀賞を受賞。彼女の書いた曲「I Don't Want To See You Cry」が文字通り何千曲ものエントリー曲の中からメジャー・レコード会社の審査員により選ばれ、セリアの非凡な作曲能力を再認識させることとなった。
彼女の曲は男性ヴォーカル・グループSTATEをはじめ、いくつかのアーティストにカバーされている。99年エマーシー(ユニバーサル・ノルウェー)と契約。スティーリー・ダンやサイモン&ガーファンクル、アレサ・フランクリンなどのセッションで知られるNY出身のギタリスト、ジョージ・ウェデニアスのプロデュースで、有名なジャズ・スタンダードを中心にしたアルバム『ポート・オブ・コール/Port Of Call』をレコーディング、再び国際的な舞台に登場。ノルウェー、スカンジナビアはもちろん、ヨーロッパ各国でもヒットし、ツアーも精力的に行う。
2001年秋今回はジョージ・ウェデニアスと共同でプロデュースをおこない、『はじめてのときめき/At First Light』をリリース。ノルウェーのポップ・チャートで2週連続No.1、プラチナ・ディスク(5万枚)に輝く大ヒットとなった。」とのこと。
さて今日取上げるのは、有名なジャズ・スタンダードを収めた作品ということになります。
良い生地で仕立てのスーツを作るなんていうのは、やはり海外に住んでいるメリットの一つかと思っているのですが、柔らかくそしてしっかりとした着心地は本当に格別なもの。セリアさんの歌声が流れて体を包む瞬間は、まさにこれと一緒の感覚を味わえます。
前回取上げた作品で「可愛いい声だが、妙に乾いているように響くと思えば、時には艶かしく囁いたり・・・」と感じた印象はそのままであり、確実な歌唱力がしいかりと支えているのでしょう。それと彼女の人間性かな。
去年の11月22日に香港大會堂で行われた彼女のコンサートでのMCの場面。手で頭の位置を示しながら自分の子供のことを語っていたのですが、世界各地を巡業しながら歌手としての自分の夢の実現を遂げて行きながらも子供への申し訳無さを喋る時の彼女の表情に、優しい人間だけに与えられた笑顔を感じました。
まだまだある彼女の作品をこれから買っていきたいです。