1976年にアメリカに復帰したゴードンなのですが、その直前のヨーロッパでの活躍振りを収めた作品は以前ここで取り上げましたけど、今日取上げるのはアメリカ復帰後のゴードンの作品です。
George Cables(p),Rufus Reid(b),Eddie Gladden(d)とのライブ作品です。
裏ジャケにはメンバーの集合写真があり、そこでのゴードンの豪快な笑顔が実に印象的。幾多の場面を経てきたキャリアからくる、人生がにじみ出ている笑顔。演技で出来る表情ではない。
演奏もしかり。「as time goes by」でのサックスの響きは、どんな名手とて真似出来ないであろう。30年の全てがこのバラッドでの演奏に出ているようだ。ピアノの熱演も加わり、ジャズ史の裏側に刻まれた名場面と言えよう。
「時が経っても」、まさにその通りだ。