テナー・マッドネスが当たったからアルトでもという、実に安易な製作方針なのですが、それで良い作品を作ってしまうから、ついついプレスティッジの作品を買い込んでしまうんだな。
マクリーンとジェンキンスという威勢の良いアルト2本による、録音です。
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Ira Gitler のライナー・ノーツにソロ順が記載されていて、最初はそれを読みながら聴いていたが、アップ・テンポの曲を軽快に飛ばす二人の演奏の前には、これはどっちが吹いているかなど、大した問題ではないと実感。
マクリーンはこの録音後順調に演奏活動を続けていくのであるが、ジェンキンスには1960年代の演奏活動は対して無し。何故かと思いながら快調なこの作品を聴き続けたところ、唯一のスロー演奏である「イージー・リヴィング」で、何となく答えを発見。
マクリーンのアルトは感情一杯に吹かれていたが、ジェンキンスは聴かせ所無しに終わっている。
スローでの感情表現不足が、スターの道を阻んだ原因なのかな。