欧州ピアノ・トリオには距離を置くと心に誓って早1年が過ぎたが、この作品を渋谷ジャロさんに注文したのは、単に感である。ジャズ盤買いは、感の勝負である。ガッツ・プロダクションというセンスの無い名前の日本の会社が録音させた作品なのであるが、今が旬であるガッツ・プロダクションから僕好みのピアノ・トリオがあるに違いないと閃き、注文したのである。
1951年にベルギーに生まれたルースさんは、バークリーに留学した後に本国に戻り、大物ミュージシャンとも競演を重ねたとか。1986年に吹き込んだピアノ・トリオ作品「En Public, Au Travers」は欧州ジャズ好きの方々の間では、有名な作品のよう。
今年吹き込まれたこの作品は、フランスやベルギーの曲が収録されているピアノ・トリオ作品であります。
ポップスでヒットした曲からの選曲だけあって、美しくウキウキする曲で埋まっている作品。ルースの好さは、さらっと弾くことでメロディの良さを引き立てていること。ベースとドラムが多少意気込みすぎかとも思うが、それなりの刺激にもなっている。
夜一杯飲みながら、数週間は度々取り出すであろう作品です。