過去に1枚ここで取上げたジョージ・ガゾーン(ts)の作品に惚れた僕は彼の作品を探していたのですが、数少ない帰国のタイミングだけでは、なかなか出会えなかった。サイドで参加した作品を取上げたこともあったけど、作品自体ペケでしたし、ガゾーンのサックスにも殆ど触れられない作品でしてね。
で、5月に吉祥寺ユニオンで、この作品を発見。
John Lockwood(b),Bob Gullotti(d)とのユニットで吹き込んだもの。「the iseo lake suite」という4部からなる組曲を取上げています。Iseo Jazz Festival での実況録音です。
因みにネット検索で調べたところ、このユニットは1970年代から活動しており、これで通算8枚目くらいとのことです。
冒頭から始まるドラム・ソロで、香港の部屋でのオーディオが、ペナンでよりもしまっているのを確認。そんな2分30秒後にトリオでの演奏に移りますが、ガゾーンはコルトレーン。
「moodiology」ではアトランティックからインパルスにかけてのコルトレーンでしたが、ここではインパルス後期の神懸りコルトレーンですな。しかし何故だか、ガゾーンのサックスに魅せられてしまう。これを表現できない自分の文章力に苛立ちを覚えるのだが、トリオとしてのまとまりの良さと共に、ガゾーンから発しられる虚無感からでしょうか。
聴き終わったあとの心地良さを感じられる、3人のコラボレーションでした。