2002年8月28日掲載
Phil Woods                 Alive And Well in Paris
Pathe Marconi原盤   1968年11月録音

 ジャズを聴き始めて2年も経てば、誰でもこの盤に一度は触れたのではないだろうか。そして、感動的な名演「and when we are young(若かりし日)」が、胸に突き刺さったことであろう。

 僕も数多いそんな人間の一人でして、毎年のように再発されるこの盤を、ジャズを聴き始めた年にレコードで入手しました。当然、胸に突き刺さりましたよ。

 さてその後、香港・塩山・マレーシアと流浪の旅をしている僕は、1,000枚を超えるCDと常に一緒にいるのですが、レコードは実家に置いたまま。今振り返ると、30歳代はこの盤を聴かなかったのではないかな。

 ヨーロッパに渡ったばかりのウッズが、ジョルジュ・グンツ(P),アンリ・テキシュ(b),ダニエル・ユメール(d)とこの作品、5月の帰国の際に横浜HMVで紙ジャケCDで発売されているのを入手しました。

20020828

 「ストールン・モーメンツ」も魂こもったブルースで素晴らしいが、「若かりし日」だね。この手の盛り上げは、往々にして臭くなることがあるが、入魂の演奏ならひたすら感動するだけ。フランスの名手と組んだ演奏であり、随所に仕掛けが凝らしてあるのも聴き所。

 流浪の30代が終わり、激動の40代になると予感している自分にとって、新たな感動を抱かせてくれたわけで、これからも愛聴していることを考えると、紙ジャケ購入は全く持って無駄ではありませんね。