2002年12月26日掲載
Jack DeJohnette New Directions    In Europe
ECM原盤          1979年6月録音

 SJの人気投票結果を読んで、オルガンではジミー・スミスが1位。おいおい、1938年生まれのオッサンが未だにと感じて、横のドラム部門を見ればディジョネットが1位。これには納得。でも、年齢はスミスと4つしか違わない1942年生まれなんだよね。

 この僕の意識は、本当の意味で現役のアーティストかどうかなんだろうね。

 1960年代後半にチャールス・ロイドの「フォレスト・フラワー」で名前を知られるようになったディジョネットですが、広く名前が知られるようになたのは、1980年代のスペシャル・エディションでの活躍とキースのスタンダードへの参加によるものでしょう。

 今日取上げる作品は、ディジョネットにとってスペシャル・エディションと並ぶ重要なユニットであるニュー・ダイレクションでの、スイスでのライブ録音です。ボウイ(tp),アーバングロンビー(g),ゴメス(b)という涎が出るようなメンバーとの演奏です。

20021226

 香港事務所の席の後の窓は、通常ブラインド閉めっぱなし。先日何気なく開けたら、綺麗な夕日が目に飛び込みました。しかし、雨雲らしき固まりもそばにある。そして風が強い。

 それから30分、見事な夕日と、強風で形が崩れて行く雲が重なりあって、景色がどんどん変わっていきました。しかも、風に強弱があり、その景色の変化にも速い遅いがありまして、圧巻の30分でしたよ。

 さて、この盤。

 2曲目の「where or wayne」を聴いていると、先日事務所から見た景色が頭に再現されてきた。実に様々な景色を提供してくれる演奏。聴きながら疑問に思ったのは、随所で起こるテンポの変化は、誰がキューを出しているのだろうか。ドラムのような気がするし、ペットのような気がするし。結局は全員のコラボレーションなのでしょう。 スリリングな演奏を楽しめる1枚ですよ。