2001年9月15日掲載
Jeff Hamilton     Hamilton House
MONS原盤      1999年2月録音

 寺島本「新しいJAZZを聴け!」でこの盤を何で推薦しているのか読んでも理解出来なかったのだが、「毎日聴けるジャズ」作品であるとか。

 ジェフ・ハミルトンと言えば、モンティ・アレキサンダーのドラマー、或いはコンコードのハウス・ドラマーというイメージだったのですが、先に取り上げたパメラ・ヨークの作品での絶好調ぶりに僕は惚れ込みました。

 この作品の録音時には46歳だったハミルトンが選んだメンバーは、Larry Fuller(p),Lynn Seaton(d) で、ピアノ・トリオと言える編成になってます。LAにある「Steamer's」でのライブ録音ですので、熱気が楽しみですね。

 因みにタイトル曲は、スコットランド民謡のようですよ。

20010915

 スリル感が良い。ドラムとピアノが双方に相手を探りながら、テンポを変えるチャンスを伺っており、これぞというタイミングでテンポを変えていく。相手も見事にそれに呼応している様子が、実にスリリングですな。「rhythm-n-ing」「hamilton house」が、その典型例です。これは、ベースを含めて3人の息がいかに合っているかの証明ですね。どんな場面でも切れ味の良いドラムのハミルトンに対して、ピアノのフラーは万能スタイルのピアニストと感じました。ビートルズの「here, there everywhere」で見せた美が、もっと出ていても良かったな。ライブの勢いに任せただけの演奏もありましたが、ピアノ・トリオのライブ盤として、結構楽しめる内容ですよ。