世間で知られているオーネットの活動ですが、彼が1950年代からクラシックの曲を手がけて入ることは、余り知られていませんね。この作品は、1969年から作曲に取りかかり1972年に完成させた曲を、ロンドン・フィルとの共演によって録音したものです。オーケストラの共演となれば、金銭をはじめとして乗り越えるべき難問が数多くあったのですが、何とか録音に漕ぎ付いたそうです。また、コンサートでの演奏となると、録音とは違った難問があるわけでして、15年ほどの間に10回位しか実現出来ていないようです。
以前このコーナーで、僕が日本で行なわれたコンサートを観た話は書きましたね。
荘厳なオーケストラの響きも、コールマンのアルトの演奏で、刺激的な美しさが加わっている。レコードというメディアの制限で41分の演奏になったと解説に書かれているが、僕が観たコンサートでの演奏時間は1時間余り。この録音がCDの時代であったならば、全パートを録音出来たのであろう。