さてジミー・ガーリーの昨年復刻されたもう1枚がこの作品で、目玉はサックス奏者のバルネ・ウィランの参加でしょう。この時期のウィランは前年に「la note bleu」を録音し、長い隠居生活から一変して充実した作品を立て続けに発表し出す出発点にあたります。パリに活動拠点を置いているガーリーとは、フランス生まれのウィランは様々な接点があったのでしょうね。曲目も興味を惹く内容で、ガーリーのリフ・ブルース「tafira alta」や、ウエスの曲などが収録されています。ベースとドラムが入ったクァルテット編成で、ギターとサックスのぶつかり合いを期待させる作品です。

ほんわかしたセッションだ。少し期待が外れたなと思ったが、ガーリーもウィランも互いに花を持たせながら演奏している姿が、微笑ましいですな。ウィランが「embraceable you」、ガーリーが「tafira alta」、この2曲がそれぞれの白眉かな。気軽に楽しめる1枚です。