ローマン・シュヴァラーは1957年にスイスで生まれた、そこそこ名の知られたテナー・サックス奏者です。この作品はスイスにあるBisi's Piano Bar で行なわれたライブを収めた作品です。Oliver Kent(p), Thomas Stabenow(b)という、恐らくは日ごろ演奏している仲間に加えて、丁度楽旅でスイスを訪れていたジミー・コブ(d)をゲストに迎ええの、クァルテット編成での作品です。
確かに新宿ユニオンの寺島企画コーナーに置かれていた作品ですが、寺島本「新しいJAZZを聴け!」にはこのジャケが掲載されていないです。少し中身が心配になってきましたが、さてさて。
ハード・バップであります。ストレイホーンの「johnny come lately」が、熱気溢れて良い出来です。しかし他の曲では熱気が溢れ過ぎで、少々疲れてしまいますね。
エリントンの「in a sentimental mood」の冒頭のベースとピアノが醸し出す落ち着きが他でも聴ければ、言い替えれば過剰な張り切り過ぎが抑えられていれば、テナー・ワンホーン作品として評価されるものになったのではないかな。