この作品は CDで3200円で買ったモノですから、13年ほど前ですね。急に白人女性ヴォーカルに興味を抱き、SJの1年分の発売作品をまとめた附録から20枚位選んで注文した中の、1枚です。 1915年生まれのリー・ワイリーは1930年代から人気を集めており、35歳という円熟味が増してきたときに吹込まれたのが本作品です。このジャケは気に入っているのですが、ファッショ ン雑誌に載るほどの彼女の美貌を見られないのが残念ですね。
久しぶりに彼女の歌声を堪能しました。多くの方が表現されている通り、暖かで色気のあるハスキー・ヴォイス。それとこの作品の大きな魅力が、古き良きアメリカを、実体験した訳でないのに、そこにいるような気分にさせることですな。彼女の歌声とともに、ボビー・ハケットのラッパが効いていますね。この二人が重なった瞬間の輝きが、抜群です。1950年代後半には一線を退いたリー・ワイリーは1970年代に入って復活しましたが、1975年に不帰の人となりました。オールド・ファンを多いに喜ばしたと言われている、1972年のニューポート・ジャズ祭の歌声を聴いてみたいのです。