今年の2月9日に 取上げたクレア・マーチンの作品は、完全にポップスでありました。この作品は、イギリスのロニー・スコット・クラブでのライブ作品で、コンボがバックです。Careth Williams(p)、Arnie Somogyi(b)、Clark Tracey(d)のピアノ・トリオでして、曲によってギター、ヴァイブ、トロンボーンが加わっています。形態はジャズですが、曲もはポール・サイモンやスティービー・ワンダー、さぁどーでしょうか。
しかし、このハスキー・ヴォイスは、心揺さぶられますね。ポップス曲を、この歌声と抜群の歌唱力で、クラブの雰囲気と恐らくはハウス・ピアノ・トリオをバックにして、見事なジャズに仕上げています。でも一押しはギター(Martin Taylor)との デュオの“some other time”ですよ。作曲者にL.Bernsteinとクレジットされていますが、あのバーンスタインなのかな。兎に角、彼女の声質と歌唱力と表現力が、この作品の中では最高の輝き を放っています。恐らくは今年も彼女の作品が発表されるのでしょうけど、是非ジャズであって欲しいです。