2000年4月12日掲載
Francisco Mora Catlett    World Trade Music
communityprojects原盤   1999年録音

 これを買ったのは、単なる勢い。渋谷ユニオンの新譜コーナーで手にして 戻すのが面倒になって、レジまでご一緒に。フランシスコ・モラ・キャトレットはドラムと パーカッションの御方です。メンバーは、なんか一杯参加していますね。こうして多少の情報 が分かりジャケを眺めていると、フリーの予感がしてきした、不安かな。どこの国からの発売 かも分からないし、曲の権利はTAIKO DRUM MUSICってふざけたようなとこに所属するって書かれてます。内容だけは分かるものであって欲しいな。

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 1曲目にいきなり小鳥のさえずり。これはフリーではなくて、環境音楽系統かなという新たな心配。短いその曲が終った後は、快適なピアノ・トリオです。この作品、基本的にはCraig Taborn(p)とRodney Whitaker(b)との演奏になっています。甘さを一切廃し、硬質でありながら叙情性のあるピアノが良いですね。Francisco Mora Catlett のドラムは音符数多く叩いているのですが、邪魔に感じることはなく、ピアノと絡み合っています。欧州ポスト・フリーの良質なものが、ここで展開されています。後半はテナーとペットが入るのですが、新主流派の流れを充分に吸収したものです。今年買った新譜の中では筆頭格のもので、このCraig Taborn というピアニストにはしばらく注目していきます。