デー タを見ると、複雑なレコーディングです。二つのユニットの混成というのかな。Jamaaladeen Tacuma(b)、Hugh Ragin(tp)、Robert Irving Ⅲ(p)、Darry Burgee(d)、Criag Hariss(tb)を 含むバンド。ベースとドラムは、マレイのリーダー・セッションでは初共演ですが、頷けるメンツですね。もう片方が、セネガルのDieuf Dieul というバンドのようです。ボーカルやラップが5人も入ってますよ。この作品はDieuf Dieul の活動地であるセネガルのダカールで吹込まれた ものですが、今までのマレイの活動からはこの繋がりは浮かんでこないですね。Jusin Timeへの 初のリーダー・レコーディングであり、まだこの時はJusin Timeはenjaと提携関係にあった時期の作品です。
アフリカン・サウンド導入による目新しさが、 マレイ・サウンドに新鮮さを吹き入れましたから、その意味では成功と言えるでしょう。でも、 その結果として新たなマレイが聴けるかと言えば、まだ彼単独のリーダー作品としては難しい 面がありますね。固いことを言わずに聴けば、快調なパーカッション達が繰り出すサウンドに乗るマレイが楽しめますけどね。少し厳しいこの作品への見方ですが、次なるマレイの展開にここでの経験が役立つと良いのですけどね。