David Murray(ts)、Julius Hemphill(as)、Oliver Lake(as)、Hamiet Bluiett(bs)という、1970年代のロフト・シーンを代表するサックス奏者4人が、ユニットを結成しました。ロフト・シーン真っ盛りの時期のことで、また4人とも世間の注目を浴び出した時期なのですが、リズム・セクションを入れずにサックス4人だけでの編成というのはかなり注目を浴びたことだと思います。これは、このレーベルが主催していると思われるフェスティバルでのライブ録音です。
時代が時代だけに、 フリーキー・トーンが怒号のように迫ってきます。10分のタイトル曲では、この4人が絶え間無く吹きまくってます。23分に及ぶ“scared sheetless”では、4人交互にソロ で吹いていってます。今では少々、これには付いて行けないというのが本音です。最初と最後に配された3分のほどの、このアルバムの中ではテーマ・メロディを感じられる曲に、このユニットの可能性を感じます。ブルーイットのバリトンがリズムを支え、3人がアンサンブルを奏でていく姿にです。1980年代を代表するジャズ・ユニットになるWSQは、ロフトの熱さを存分に感じさせながら、世に出ましたね。