2000年2月28日掲載
Martial Solal & Johnny Griffin  In & Out
Dreyfus原盤                        1999年6月録音

 一昨日、渋谷のユニオンでこのCDのジャケットを見た時は、嬉しくなりましたね。にこやかな田舎のオッサンと頑固そうなオッサン二人が、古いビルのエレベータ前で立っている写真。にこやかなのが年季が入りまくった未だにバリバリなジョニー・グリフィン(ts)で、頑固そうなのがフランス・ジャズ界の重鎮マーシャル・ソラール(p)です。この二人、70歳は超えているのに、その辺のガキには負けねぇぞって迫力がありますね。さてこの二人の取り合せ、ソラールが1954年に録音した盤(1999/5/23掲載)のような演奏ならうなづけるのですが、1998年の盤(1999/5/24掲載)なら合わない気がします。もっとも、このような作品は発売されたということに一つの意義があるのですが、当然ながらその取り合せにも興味津々ですね。デュオですから。

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 お互いに歩み寄って、無難なデュオ作品が出来あがってます。緊張感というか、丁丁発止の場面が無い。この二人ならごく平均点の作品。これなら、どちらか一方が崩れ去っていくような、ダメな作品に出来あがっていた方が面白いですね。グリフィンにはあの豪快なブローが聴けないし、ソラールにはあのクールさが見られません。サックスとピアノの、安心して聴けるデュオ作品ですね。