カナダのヌー・ジャズから発売されたピアノ・トリオ作品です。雲がかかって薄暗くなった山並みをバックに、広大な秋の草原というジャケが綺麗です。ジェフ・ジョンストンというピアニストについては、ライナーにも触れられてないため、しかも写真もないため、言及出きることはありません。Jim Vivian(b)とMike Billard(d)を従えて、 ジョンストンのオリジナルを中心に９曲収録したこの作品、ジャケで描かれているうら悲しい雰囲気を味わえるでしょうか。
ただ風が漂うだけだが、その中には自然の物語がある。そんなジャケ写から感じる印象通りの内容です。静寂感というかゆったりした流れが、６０分弱の中で感じられます。“fields”という８分の曲がその典型でして、この曲の後半１分３０秒では、この自然の中での躍動感を感動的に表現しています。これで自然の厳しさが加われば良いのですがね。２曲が組曲になっているのですが、 そこで若干顔を覗かせる厳しさをもっと盛り込んでいればと、思います。