ディスク・ユニオン新宿店のレジでのアルバイト同士が会話で女性が年下らしき男性に向かって、「バッソのテナーにはゾクゾクってしちゃう」って語っておりました。
1931年にイタリアで生まれたバッソは、1950年代から活躍している欧州ジャズの重鎮です。ゲッツ・スタイルの1950年代から1960年代にはロリンズやコルトレーン・スタイルに変貌していき、1970年代には「サックス・マシーン」を結成し活躍してきた人。先に取り上げたマッゾリーノのピアノが入っており、曲によってはヴォーカルが加わっています。
女性を酔わせるバッソがバラッドを演奏、果たして男は酔えるのかな。
数あるテナー・サックスによるバラッド集の中で、この作品は今後定番になっていく予感を抱かせる内容です。なにもかれも経てきたバッソは、素直に歌を表現できる現役ミュージュシャンの一人になっていますね。曲名はここでは書きませんが、キラ星の如く輝くスタンダード曲の持つ良さを、再認識させられる内容です。マッゾリーノのピアノも、先の彼のリーダー作よりも、輝いていたな。バッソにインスパイアされてなんだろうな。
男も酔わせるバッソ、でしたな。