何故か毛嫌いするミュージュシャンって、誰にもいるんじゃないかな。僕にとっては、エリック・アレキサンダー(ts)もその一人。ここ10年で脚光を浴び、しかもメディアで結構取り上げられている、そんな人を何で毛嫌いしているのかな。まぁ、曲がった僕の性格なのでしょうか。とにかくこのコーナーでも、彼に対してはキツメの書き方が多くなっていますね。
この作品はワン・フォー・オールっていう彼が実質リーダーのユニットの、4枚目の作品になります。3管編成のこのバンドのクリス・クロスから初めて出した通算3枚目の作品は、今年の1月5日にここで取り上げています。リズム・セクションはいいが、管はイマイチっていうのが、その時に書いた内容でしたね。
現在のジャズ界の中でも勢いの良い6人が、定期的な活動をしているバンドでの演奏なので、その結びつきは強固なものですな。このレーベルは1日で録音を終わらせるのですが、これだけ纏まった演奏をするのは大したもの。次の作品で僕が望む展開は、曲ごとにメンバー一人に重点を当てて欲しいんだな。それだけの力量を持っている6人ですからね。みんな平等にという今のスタイルだと、融合性が印象に残り、もっとソロを欲しくなってしまうね。我侭な要望なのかな。