2000年12月17日掲載
Mark Turner & Tad Shull     Two Tenor Ballads
Criss Cross原盤                    1994年12月録音

 6年前の録音ですが、今年発売されたものです。「二人のグレートなテナー奏者の究極のバラッド集」ってことらしいですけど、マーク・タナーとタッド・シャルって、グレートなの。それはさておき、ケヴィン・ヘイズのピアノを入れてのクィンテット編成で臨んだこの作品、渋めの曲を並べており、その内容の高さを期待します。

20001217

 いやね、1曲だけ取るなら実に良いんですよ。線が太くてグイグイ迫るタッド・シャル、軽快なマーク・ターナー、この二人が感情タップリにスロー・バラッド演奏しております。出だしの「a flower is a lovesomething」からして、惹き込まれますからね。でもさ、それが全9曲、70分も続くと、ちょっと勘弁って気に。グリフィンとロック・ジョー・デイヴィスのようなバトルでも、やって欲しくなる。また「blue in green」で光るケヴィン・ヘイズのピアノを、もっとフューチャーして欲しかったな。この盤はさ、2曲くらい選んで聴くと、いい作品ですな。