ハーフ&ハーフというのは、普通のビールと黒ビールを混ぜたヤツのことでしょう。黒ビールは甘くて嫌なので、折角の美味しいビールを甘くしてしまうこれも嫌いです。
いきなり本筋からずれましたが、この主役リチャード・ワイアンズの作品で過去に掲載した作品は何ぞやと調べて見たら、この新作が初掲載でした。1950年代半ばにエラとマクレアの歌伴を努めて知名度を高めたワイアンズは、その後もロイ・ヘインズ、ミンガス、バレルなどのミュージュシャンと共演を重ねており、その実力は知れ渡ってますね。僕の愛聴盤は、ヘインズの「ジャスト・アス」。
70を過ぎて吹き込まれたこの作品、どんな味なのでしょう。
ジャズっていうのは、イマジネーション。後から後から涌き出てきてくる絶頂期が過ぎ、思うようにならなくなると、麻薬に走ってしまう。まぁ、ゴマンっていうますよね、そんなジャズマンは。でもさ、これはあくまで若い時の話で、ワイアンズくらいの年になると、長年かけて肌に染み付いたフレーズを引っ張り出してきているのでは。突き上げるような演奏ではないもの、安心して聴ける演奏です。でも、ひょっとしたらこの作品を、ひっそりと愛聴している人が多いのでは。何故かと言えば安心ピアノを、ピーター&ケニー・ワシントンのベースとドラムが、強烈に突き上げているからです。クリス・クロスも良い企画を考えましたね。