1999年8月31日掲載
The Prestige all stars    olio
Prestige原盤                 1957年2月録音

 サド・ジョーンズのトランペット、フランク・ウエスのテナーとフルート、テディ・チャールスのバイブ、マル・ウォルドロンのピアノ、ダグ・ワトキンスのベース、エルビン・ジョーンズのドラムで吹き込んだ、例によってのプレスティッジ寄せ集めセッションです。特別リーダーとしてクレディットされていませんので、俗称としてこのての作品をプレスティッジ・オール・スターズと呼ばれていますね。ここではテディ・チャールスが監修者として記されていますので、彼の意向が反映されている吹込みなのでしょう。ジャズ喫茶で人気が高かったそうですが、このレーベルのこの手の作品はどれもハード・バップの息吹が強く感じられるので、ここでもそれを期待してしまいますね。

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 ざっとメンツを集めて、だぁーっと録音してもすげぇー作品が出来ちゃうのがこの時代の勢いだし、プレスティッジの魅力ですよね。このアルバムはさらにテディ・チャールスの意向が反映されていて、一つ味付けが加わって ますよ。テディの曲が3つ、マルのが2つ、そしてスタンダードが収録されているのですが、現代音楽の風味があるテディ独特のメロディがその味付けです。特にコルトレーンの演奏でおなじみのテディ作“dakar”では、異国情緒の香がさらに加わり素晴らしい曲になっておりまして、この曲を舞台にみなさんリラックスしながらも気合を込めた演奏を繰り広げてます。 贅沢を言うならばオールスターズの演奏なのだから、ベースとドラムに光りを当てて欲しかったな。彼らも偉大な方々なのだからね。