この時代 はフリー・ランスに演奏を行なっており、このレーベルへはコルトレーンとの競演で名高い“informal jazz”を吹き込んでいるピアニストのエルモ・ホープ。ベーシー楽団のテナー奏者として人気のあったフランク・フォスター。これはそんな二人のコ・リーダー・アルバムです。ペットにフリーマン・リーという無名の人が、曲によって参加しています。ホープのオリジナルが3曲、フォスターのが2曲、良い曲がありますかね。
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ホープのピアノが冴えるのは、フォスターのオリジナルの2曲ですね。特に“fosterity”は、曲の出来の良さも重なって、このアルバム白眉の出来になっています。しかし、ホープの自作曲はイマイチですし、そこでのホープのプレイもこじんまりしたものです。フォスターのテナーは、全体を通して安定していますが、クセのないサラっとしたもので、感動を呼ぶような演奏ではないですね。二人のミュージュシャンの気軽な好セッションです。