1999年7月27日掲載
Don Cherry       MU
BYG原盤         1969年8月録音

 1950年代後半にオーネット・ コールマンの“サムシング・エルス”でデビューした、ペットのドン・チェリーの作品です。 1960年代にブルー・ノートに3枚のリーダー作品を残した彼が、その3つのセッションで一緒だったドラムのエド・ブラックエルとのデュオでこの録音に望みました。このアルバムをチェリーの最高傑作と評する方も多数いるかと思います。チェリーは彼のトレード・マークと言えるポケット・トランペトの他にも、ピアノやインディアン・フルートなどの楽器を演奏しており、ブラックエルも同様です。この作品は発売当事はバラバラの2枚のアルバムとして発売されていたそうですが、僕が持っているのはCD1枚にLP2枚分の内容が盛り込まれたまのです。ジャケットはオリジナルとは異なるかもしれません。

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 穏やかな雰囲気が漂う二人の会話の中に横たえた体をあずけていると、瞑想にふけっている気分にさせてくれます。いつもはここで取り上げる作品を聴くときは、その作品に対峙しているし、それがネットでこのような雑文を書く時の礼儀だと思っていますが、このドン・チェリーの作品はバックに流していても自分がその作品に吸い込まれていく感じになります。二人の充実したこの演奏をもう一度と言われても、再現は不可能でしょう。ドン・チェリーの傑作と評するのは当然だし、ジャズ界の傑作と言っても過言ではないでしょう。