1999年7月18日掲載
Claudette Soares     e dona de bossa
Mocambo原盤     1963年録音

 ここでボサノヴァを取上げるのは、初めてだと思います。僕はアストラッド・ジルベルト やナラ・レオン、そして小野リサくらいしか女性ボサノヴァ・ボーカルを聴いてないんで、このクラウデッチ・ソアーレスのアルバムを持っているなんて昨日CD倉庫を整理していて、 気づいたんです。きっと自分の気持ちを分かってくれない好きな人を思っているような表情のジャケットで、買ったんでしょうね。ボサノヴァ好きの人には有名な方らしいのですが、切ない歌い方が素敵だろうと想像しながら、聴いてみます。

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 あさっりとした歌い方ですね。でも微妙に震わせる歌い方が、そよ風に吹かれている気分になりますよ。このアルバム、オーケストラをバックにした6曲と、ギターが入ったクァルテットで歌っている6曲が入ってます。前半のオーケストラ編はどの曲も同じように流れて行ってしまいます。クァルテット編では、誰でも知っていると言っても過言ではない名曲“イパネマの娘”が歌われているさいか、親しみを持って聴けますし、やはりボサノバは小編成のバックの方が似合うことを実感できます。彼女の歌い方も、フレーズの最後に息をサーっと抜く感じが色っぽく感じてきます。ただこれから何度も聴いて行く作品とは言えないですね。まぁ、ボサノバに熱中し出したら別ですけどね。