1999年6月19日掲載
Brian Dee             climb every mountain
Spotlite原盤      1994年2月録音

 一昨昨日にイギリスの演奏家を取上げて、他にイギリスのジャズ・マンは誰だろうと考えていたら、このスポットライト・レーベルの作品が思い浮かびました。このレーベルはイギリスのだから、このブライアン・ディーもイギリスの人だと思います。と言うのは、ジャズ人名辞典に載っていないのですよ。ジャケットを見る限りはベテランの人ですよ。ピアノ・トリオ作 品で、三つのセッションから収録されていて、それぞれメンバーが違っています。スタンダー ドを含めて18曲収められていて、曲によってはギターが入ってます。イギリスのベテラン・ ピアニストと勝手に思い込んでいるディーの演奏は、イギリス風かな。

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 18曲収録されていて、70分強の演奏 時間なのですが、曲の散らばし方が上手くできています。ディーのオリジナルやスタンダードからポップス・ナンバーまで幅広く収録しています。アップ・ミディアム・スローと、それらを上手く配列しています。またスタンダードも、誰しも知っているものから、どこかで聞いたことがあるけど何だろうと感じる曲まで、聞く者の心をくすぐる面白さがあります。さて彼の演奏なのですが、誰風なのかと考えてしまうのですが、演奏が進んで行くに従って彼風以外の何物でもな いと、ハッキリ認識しました。少し聴くだけだとサラっとした感を抱くのですが、甘さや辛さを 極限まで絞り込んで余計なものを一切外して、演奏しているのですよ。このスタイルと選曲の妙が、イギリス風なのかな。これからは、イギリスのミュージュシャンのアルバムを積極的に聴いていき、自分の中で答えを出したいと思います。最後に僕は最近ピアノ・トリオに重点を置いて聴いているのですが、このアルバムの中で4曲あるトリオ+ギターという編成も、リズムの面白さを味わえて良いものであると、認識しました。