1999年5月28日掲載
Curtis Fuller       jazztet
Savoy原盤        1959年8月録音

 1957年にNY に進出したトロンボーンのカーティス・フラーは、たちまち人気者になり、数々のセッションに起用されてきました。1960年代にジャズテットを結成したのですが、このアルバムはその原型になったもので、また超人気盤“ブルースエット”の3ヶ月後の録音です。テナーにはジャズテットで一緒になるベニー・ゴルソン、ペットにはブルー・ノートのコルトレーンの名作“ブルー・トレイン”で競演したリー・モーガン、ピアノにウイントン・ケリーが参加 しています。前作“ブルースエット”の口ずさみたくなる楽しさが、ここでも聞けるでしょうか。

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 フラーとゴルソンが半分づつ担当しているアレンジが、聞き物の一つです。3管があくまで、気軽に楽しめるようになっています。これはコテコテのハード・バップ・ファンには物足りない感じがするでしょうが、理屈抜きで楽しめることは、間違いなしですよ。もう一つの聞き所は、やはり各自のソロ。テーマでの雰囲気を壊さないように、小気味良いソロを聞かせてくれています。“イッツ・オールライト・ウィズ・ミー”では、この二つの聞き所が存分に楽しめます。