1950年代半ばまでR&Bバンドで活躍し、1958年にギル・エバンスの楽団に入り、本格的にジャズを演奏しだしたトランペッターのジョニー・コールズのアルバムで、アルトにレオ・ライト、テナーにジョー・ヘンダーソン、ピアノにデューク・ピアソンを迎えてのシックステットでの録音です。6曲中にピアソンのオリジナルが5曲あり、ライナー・ノートまでピアソンが書いているこのアルバム、少し不安がありますが。
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リーダーであるコールズは、他のメンバーと同程度のソロ演奏時間しかなく、その演奏もアルトとテナーの後ろにいる感じの目立たないものになっています。曲としては“so sweet my little girl”が美しいバラッドで印象的なのですが、目立つのは作曲者であるピアソンのピアノです。 コールズは名義上のリーダーで、やはりピアソンが仕切ったレコーディングなのでしょうね。全体的に散漫な感じのアルバムです。