歌手のビバリー・ケニーはドーシー・ブラザース楽団の専属歌手だったこともある人で、1950年代中盤に6枚ほどアルバムを残しています。タイトルで分かるように、バックはベイシー楽団に関わりがある人達で、ペットにジョー・ニューマン、テナーとフルートにフランク・ウェス、ギターにフレディー・グリーンが参加しています。しかし収録曲はベイシー楽団には関係ありません。可愛らしい声が印象的な彼女が、素晴らしいバックを相手にどのように歌っているか、今夜は楽しんでみます。
キュートな声で可愛く歌う、安心して楽しめるアルバムです。気分転換に聞くには、最適ですよ。しかし、バックにこれだけの人で編成されたコンボを従えているのに、演奏はさほど印象に残りません。トランペットもテナーもそれなりにソロを披露しているのですが、何か彼女の声というか歌い方で演奏が消されている感じです。 ドーシー・ブラザース楽団を4ヶ月で退団したことを不思議に感じていたのですが、何かその辺のことが原因なのかもしれませんね。でも、彼女自身は前述のように、良い歌声を聞かせてくれてますよ。