ジャズでバイブ(鉄琴かな)と言ったらミルト・ジャクソンが真っ先に出てきますよね。このレム・ウィンチェスターは活動歴が短いため知名度は低いのですが、趣味の良いアルバムを残してます。ベニー・ゴルソンのテナー、トミ・フラのピアノを従えてのこの1枚、ジャズ界の隠れたバイブ奏者の熱演が聞けますよ。
レムのバイブとゴルソンのテナーの絡みが絶妙にマッチしていますね。1曲目のレムのオリジナルのスローブルース“ダウン・ファズ” のテーマに、この“絡み”の良さが出ています。続く“イフ・アイ・ウァー・ア・ベル”では、ゴルソンが抜けているのですが、レムのテーマとそれに続くアドリブが素敵です。正にタイトルにピッタリの演奏ですよ。マイルスのそれと比べても、遜色無い出来になってます。全編通して、レムとゴルソンのアドリブも冴え渡ってます。ピアノのトミ・フラにあまり元気が見られないのが残念ですが、好盤ですね。