当時18歳のトランペッターのリー・モーガンが、ハンク・ジョーンズのピアノ,ダグ・ワトキンスのベース,アート・テ イラーのドラムを率いたテナーのハンク・モブレーのグループと一緒に吹き込んだ、初リーダー作です。 この時から亡くなる1972年迄精力的な演奏活動を行なった彼の、大御所を従えての緊張感溢れる演奏が楽しみです。
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主役はモブレーだな。モーガンは年はさほど離れていないが、この時既に名声を博していた先輩達に遠慮してしまってます。例えばノスタルジアではモブレーのテナーソロの後でミュートでのソロを披露しているのですが、盛り上がってきた場面で急におとなしくなってしまいます。この後の彼のアルバムだと、思いっきり吹き感動的にもっていくのですが。でもこのように書くと失敗作だと感じられるかもしれませんが、素晴らしい彼の活動暦の中でも、このような初々しい事あったと、微笑ましく感じられます。 一人の素晴らしいミュージュシャンの貴重な記録ですよ。全体的にもモブレー以下、サイドが良い演奏をしていますしね。