2月18日にここで取上げた“winchester special”に続く、バイブ奏者レム・ウィンチェスターの作品でして、前作同様にオリバー・ネルソンのテナーが参加しており、さらにここではカーティス・ピーグラー(as)が参加しいるセクステットでの録音です。前作に引続きウィンチェスターとゴルソンの絶妙な絡みが楽しみです。
長めの演奏が多い中で、出色の演奏が3分弱と短い演奏ながら“lady day”です。裏悲しいバラッドが心に染み入りまして、 そこで繰り広げられるウィンチェスターのバイブがこの曲調にドンピシャリの音色を聴かせています。作者はここでピアノを弾いているロイ・ジョンソンなのですが、彼は 全く無名な方です。ジョンソンの演奏自体は大したことないのですが、この曲で彼に惚れてしまいました。ネルソンに決して負けない演奏を聴かせたアルトのピーグラーも、 無名の方です。ウィンチェスターの好演と共に、この無名の二人の存在を知らしめる作品 としても評価できるものですね。