マレイもケッタイな吹込みを行ないましたね。録音場所は、ポーランドだと思います。レーベルも、ポーランドのレーベルです。そこでJazzBaltica というフェスティバルが行なわれ、現地の総勢14名のバンドにマレイが参加し、また指揮をとり、吹き込まれたものです。これがライナーなどから分かることです。詳しい文章が書かれているのですけど、ウムラウトがついている文字ばっかりなので、サッパリ 理解出来ませんでした。前年とこの年に、マレイは大編成での作品作りにひとつの頂点を極めたのですが、この作品では全く無名の14人と一緒に、マレイ作となっている72分 の曲を吹込んでいます。
雄大に、楽しそうに響くテーマ・メロディを挟みながら、各メンバーがソロを展開していきます。聴き所は、Jens Winther(tp)がウッディ・ショウのような音色で徐々に盛り上げた次に、Simon Nabatov(p)がパーカッシブなソロで下地を作った後に、マレイがテナーで思いっきり暴れてます。この10分間は至極の気分を味わえますし、後半ではマレイのバスクラに、ホーン3人が絡み合っての好演も聴けます。しかしながら72分の演奏時間ということと、途中でロック少年丸出しのギターが飛び出したりと、散漫な印象は歪めませんね。しかも、最後はフェイド・アウトしてますしね。前述の好演が光るだけに残念ですが、恐らくはリハーサルの時間に限りがあったため、マレイが全体をまとめ切れなかったのでしょうね。