1999年11月8日掲載
Gene Ammons and his All Stars  Groove blues
Prestige原盤                         1958年1月録音

 “レスター・ヤングのスタイルをコールマン・ホーキンスの音色で吹いた”という、ジーン・アモンズ(ts)に対するコメントが、国内盤の解説にありました。僕が持っているアモンズのプレスティッジの作品は、OJCから発売されたものですが、これは国内発売されたので持っています。内容が良いから国内発売されたのでしょうけど、最大の要因はコルトレーン(as)の参加でしょう。他に、ジェローム・リチャードソン(as)、ペッパー・アダムス(bs)、ポール・クイニシェット(ts)というホーン陣が参加しており、マル・ウォルドロン(p)、ジョージ・テイナー(b)、アート・テイラー(d)というリズム隊という、豪華メンバーの作品です。

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 何気なくコルトレーン(as) と書きましたが、ここではアモンズとクイニシェットの2本テナーのため、キャリアから言えば 先輩二人に劣るコルトレーンがアルトにまわったのでしょう。この時期のコルトレーン、シーツ・ オブ・サウンド完成前のスタイルを存分に楽しめます。5管なのですが、アンサンブルには対して重点を置かず、各自のソロを思いっきり堪能出来ます。4曲中3曲がマルの作品ですが、彼はここで音楽監督を務めていたのではないでしょうか。アモンズが仕切ると、全員の好き勝手な盛り上り演奏集になりそうですが、ここでは一体感を持った演奏になっています。マルは、元々アルトを吹いていたそうなので、サックスにも精通しているのでしょうね。5管の音色を楽しみながら、この時期のジャズの熱気を肌で感じられる作品です。