オードリー・モリスというヴォーカリストの経歴については、これといった情報を持っていませんが、彼女の歌声と題したこの作品のバックは、ペットとギターが入ったクァルテットにベツレヘムのストリングス隊が加わったバンドを、マーティ・ペイチが指揮しています。ジャケを見る限りの彼女のヴォーカルは、しっかりした歌い方をする歌のおねえさんという感じですね。ストリングスの入れ方と共に、どんな声かが楽しみです。
決して伸びやかな声ではないが、ハスキーとも違う。色気たっぷりではないが、艶はある。抜群の歌唱力とは言え ないけど、安心して聴ける。ではモリスの歌はどんな感じかと言えば、しっくりとした気分で心地よく聴けるヴォーカルです。この作品ではステュ・ウィリアムスンの貼りのある 高音が魅力的なペットと彼女の歌声が、随所で温かみのある掛け合いを聴かせてくれてい ます。曲はしっとりとしたスローなのが多いのですが、“How 'dja like to you”や “blue turning gray over you”のような早いテンポの明るい曲の方が、より彼女の特徴を発揮出来ると思います。来年の8月に国内発売されますよ。