1999年10月19日掲載
Judy Garland     Judy at carnegie hall
Capitol原盤     1961年4月録音

 ヴォーカリスト、特に白人女性の場合は、ジャズ畑かポピュラー畑なのかは、なかなか区別が付かないですよね。まぁ付ける必要もないのですが、このジュディ・ガーラ ンドは圧倒的にポピュラー畑の方です。脚光を浴びた後に自殺を図ったのですが、その後に映画「スター誕生」でカムバックを果たし、その後数々の作品に彼女は出演し、人気を博してきました。で、ついに音楽の殿堂カーネギー・ホールでコンサートを開き、大喝采を浴び、グラミー賞を獲得しました。アルバム・オブ・ジ・イヤーのこの作品、ジャズとは言えないでしょうけど、楽しめるものですよ。

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 まぁ、まさにミス・ショービジ ネス、そんな彼女を満喫出きる内容です。“サンフランシスコ”では軽妙な喋りで客席を沸かしていますが、その内容を理解できない僕でも何故か思わず微笑んでしまいます。彼女の計算されたステージ進行だった思いますが、“カム・レイン・オァ・カム・シャイン”ではコンガのような打楽器を前面に出したリズミカルなアレンジが施されていまして、指揮者であるモート・リンゼイのセンスも光っています。クライマックスはやはり彼女が17歳の時に出演しスターの座を獲得した映画「オズの魔法使い」のテーマ曲である、“オーヴァー・ ザ・レインボウ(虹の彼方へ)”でしょうね。他の人によるこの曲を聴いたことがない人でも、彼女のが一番だと思わせるような、圧倒的な存在感を誰でも感じることでしょう。