1999年10月18日掲載
Wayne Shorter     Adam's apple
Blue Note原盤     1966年2月録音

 テナー奏者のウェイン・ショーター、僕は新主流派の方という程度の認識しかありません。 数枚しか持っていませんしね。もちろんウェザー・リポートに参加する迄のことですが。 この時期の彼はマイルスのバンドに参加していて、何枚もの快演を残しています。その一 つにマイルス・スマイルスという作品がありまして、そこのライナー・ノーツに書かれているNew Main Stream が、新主流派という言葉が初めて登場したものです。メンバーは、 マイルス・バンドでも一緒のハンコック(p)が参加しており、レジー・ワークマン(b)、 ジョー・チェンバース(d)が脇を固めていますよ。

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 コルトレーン風のスタイルで、ロリンズ のような音色、この時期のショーターの奏法はこんな感じです。タイトル曲を含め全ての曲で神秘的な雰囲気にしてしまうのが、彼らしさなのでしょうか。“el gaucho”はボサノ バ調の曲なのですが、ここでもオリエンタルな匂いが全体を包み込んでいますしね。他のメンバーでは、やはりハンコックのピアノが印象的です。ソロは当然として、バッキングでも彼のリズミカルでメロディアウスな演奏が楽しめます。このバッキングを得て、ショーターのワン・ホーンで存分に彼の演奏を楽しめる作品です。