サヴォイ系列のリージェントに吹込まれたこのピアノ・トリオ作品、国内発売された当時のキャッチ・フレーズは「リリックでポエティック。愛らしい個性のピアノ・トリオ。小粋を絵に描いたス タンダード曲集」となっていました。ジョー・バートンって人は7枚ほどリーダー作を残しているのですが、その経歴は不明な点が多い方です。キャッチ・フレーズ通りの演奏が楽しめるのでしょうか。

あっという間に聴き終わりますよ。30分に満たない収録時間ということもあるのですが、テーマ・メロディを高音やたら強調したピアノで奏でるだけの演奏で、全体が流れていってしまいます。“I'll remember april”が演奏されていたこと など、印象に残らないです。日本の多くのジャズ・ファンは、ペケをこの作品に付けるのではないでしょうか。