1999年10月11日掲載
James Moody      wail moody wail
Prestige原盤     1955年12月録音

 テナーとアルト、時にはフルートまで吹くジェームス・ムーディは、1940年代後半から1970年代前半まで、ガレスピーの楽団での演奏活動を行なっていました。 しかしながら、1950年代には自己のセプテットを率いて活動していまして、この作品はそんな時の録音で、プレスティッジに4枚あるリーダー作の2枚目にあたるものです。 デイブ・バーンズ(tp)がサイドの中では知名度があるほうですね。中間派の和やかな セッションが味わえる作品でしょうか。

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 14分間の演奏のムーディとバー ンズの作になているタイトル曲が、このアルバムの白眉ですね。セプテットですので、ホーンが4本入っているのですが、この曲ではムーディとバーンズ以外のホーンはほとんど参加していません。このことが、ミディアム・テンポの楽しいブルース・ナンバーでの、二人の素晴らしい掛け合いを実現させてます。ムーディのテナーでのソロから出発しペットのソロへと続き、ピアノのソロを挟んで、今度はムーディのアルトでのソロが披露されています。ここ迄でも楽しいながらも刺激をし合う二人の演奏が堪能出来るのですが、この後の二人の4バースがなんとも素晴らしい出来になっています。 さらにアルトとペットのソロが続くのですが、14分という時間を長いとは感じない出来になってますね。普段あまり中間派の演奏には接しないのですが、暖かみのある ムーディのサックスと、絞まったバーンズのペットの好演奏に触れると、実に嬉しい気分になりましたよ。