ダスコはヨーロッパを代表するトランペッターで、1960年代半ばにスウィンギン・マ ケドニア、1970年代初めにアフター・アワーズを発表し、日本で根強い人気がある人です。 驚きですが、この年が初来日だっだのですよ。ライブ公演の後に椎名豊のピアノ、上村信の ベース、大坂昌彦のドラムを従えて、このアルバムを録音しました。曲は彼のオリジナルがほとんであり、中には上述した2枚のアルバムにも吹き込まれてる”年老いた漁師の娘(old fisherman's daughter)”も含まれてます。マイルスをヨーロッパ風にしたトランペッターのこのアルバム、今だに昔の香りが残っているか、楽しみです。
60年代から70年代のダスコ・ゴイコビッチの良い面が落ち着いた形で表現されてます。でも彼の伸びやかな感じが、円熟味みたいなもので弱まった感じが多少しますね。日本人バックは綺麗な演奏だけど、それまで止まりですね。50年代のマイルスは緊張しながら聞くけど、彼はくつろぎながら聞く感じですよ、言い意味でね。ただこのアルバムの欠点は、録音です。彼のペットの音がデカすぎるんですよ。ペットに音量を合わせるとバックの音は聞こえず、バックに合わせるととんでもないペットの音が。エンジニアはスタジオでの環境で、一般の人が聞けると思っている感じです。注目の”年老いた漁師の娘(oldfisherman's daughter)”は叙情的な演奏ですけど、僕としてはミュートで吹いて欲しかったな。