1999年1月28日掲載
Tony Williams          foreign intrigue
Blue Note原盤      1985年6月録音

 トニーの活動暦を振り返ると、60年代の新主流派、70年代のフュージョン嵐の中でのライフタイム、そして80年代のスヰングジャーナルが唱えた新伝承派の若手を従えてのバンドリーダーと言う3つの側面があります。このアルバムではドナルド・ハリソンのアルト、ウォレス・ルーニーのペット、マルグリュー・ミラーの ピアノという若手と、ハッチャーソンのバイブ、カーターのベースというハードバップの時期から活躍している人での、シックステットでの構成です。今日は全7曲がトニーのオリジ ナルなので、彼の曲の出来と50年代と80年代の人との競演をじっくり聞いていきます。

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 ドラムの音に不満あり。軽い音なんですよ。それと何故シンセドラムを使ったのだろうな、ジャズには似合わないですよ。ドラマーがリーダーのシックステットだけに、太鼓が盛り上げそしてミディアムへと展開させていくのですが、良い演奏が軽い音で少し残念な結果に。でも彼の曲は良いですよ。特に"sister Cheryl" は甘く悲しく、しかしだらだらせずに訴えかける曲です。メンツでは新伝承派と言われてた3人は、1回聞くと上手く演奏しているのですが、何度か聞いていっても記憶に残らないのですよ。印象に残ったのはハッチャーソンのバイブですね。